2011/08/18

「コミュニティをつくりあげていくこと」LAにあるCoworkingSpace「NextSpace」に行ってきた

IMG_3495

アメリカに滞在して各地をまわっていた理由の一つとして、各地のワークスペースやベンチャーの人たちとお会いして、話をすることも理由の一つでした。そして、Los Angelesに行ったときに、紹介してもらったCoworkigSpaceの一つとして、NextSpaceという場所を紹介してもらいました。

http://nextspace.us/

Coworking + Innovation | The (r)evolution of Work
というテーマのもとに、
デザイナー、プログラマー、マーケティング、ベンチャーやスタートアップ、フリーランスの人たちなどが集う場所として、2009年にスタートし、現在では、
NextSpace Santa Cruz
NextSpace San Francisco
NextSpace Los Angeles
NextSpace San Jose
などの場所が存在する。

僕がお邪魔したのは、LAのNextSpaceで、オープンしたのが2011年の5月頃だったので、まさにできてまもなくというときに案内してもらいました。

IMG_3490
LAのNextSpaceを運営しているのは、(左)Jonathan Lane(右)Sara Vainer で、中を色々と紹介していただきました。

IMG_3499
スペースがあるビルの正面玄関の様子。しっかりと看板が据え置かれており、スペースはビルの二階だったのだが、きちんとわかりやすいようにしている。このあたり、ビルの中などで看板がわかりにくい、ということに対して注意を払っています。

IMG_3471
ここは、フロア中央の様子。机一つからスペースは利用でき、みんなそれぞれ思い思いに作業などをしていました。

IMG_3472
ここはワークスペース。机一つの利用ではなく、もっと広いスペースを利用することもでき、もっと奥に行くと、個人用のデスクやスペースが設けられていて、数人で使っているデザイナーやベンチャーの人たちがいた。

IMG_3474
ここはカンファレンスルーム。時間あたりで利用でき、スペース利用者は契約の形態によって一ヶ月に無料で利用できる時間が決まっており、それ以上利用する場合などはお金が発生する。

しかし、これくらいの大人数でルームを使うことはそこまで多くはなく、普通は個別の打ち合わせ程度なら中央のスペースや外のカフェを利用するだろう。つまり、カンファレンスルームを使うときは、きちんと時間を決めてしっかり、それでいて大人数のプロジェクトなどでの打ち合わせにぴったりだろう。なので、日本みたいにだらだらとミーティングすることもないのだろう。

IMG_3484
フロアの玄関に入ってすぐのところにある壁紙です。利用している人たちのプロフィールや好きなこと、趣味、自分の得意分野やみんなに提供できるもの(これは仕事だけとは限らない。ギター教えるよ、などといったものもあるので、基本なんでもいい)を掲示して、それぞれの参加者の人たちとの交流のきっかけとしている。
(まだ、スタートしてそんなに時間がたっていなかったのでカードや書き込みは少なかったが、徐々にみんなカードを作成しているので、いまはもっとあると思う)

IMG_3478
こちらもフロア入り口入ってすぐのところに掲げてあるイベントスケジュール。定期的にメンバー同士のイベントを開催しており、勉強会やお互いのスキルのシェアなどを行っている。

また、お固い勉強会などのイベントだけでなく、写真にあるように一番上のイベントは「ワインテイスティング」のイベントで、聞いてみると、毎週水曜はワインテイスティングな週だそうです。他にも、ちょっとした気軽にできるパーティなども定期的に開催されており、仕事の面だけでなく、コミュニティの機能としても働いている。

IMG_3510
NextSpaceの裏の通りでは、毎日夕方になるとファーマーズマーケットが開催されており、新鮮や野菜やフルーツジャムなどが売られ、気分転換としてちょっとうろうろしてもいいし、買ってきた食材を軽く調理して、みんなに振る舞うこともできる。もちろん、キッチンやフリーコーヒーは常備設置してあり、Jonathanに話を聞くと、コーヒーにはこだわりがあるらしいです。


LAのNextSpaceがオープンする際に作成された動画で、スペースの説明をしています。CEOのJeremy Neuner自身も動画に登場し説明をしていますが、やはり最後にコーヒーがでてきます。いい仕事にはおいしいコーヒーが大事ですよね。

動画にもでてきますが、案内をしてもらったJonathanの肩書きは
Community Curator +Co-founder
とあります。
つまり、「NextSpace@LA」というコミュニティが、ただそこに存在するだけがコミュニティではく、きちんと運営者Jonathanの意思のもとにマネージメントされており、それに基づいて場が創られている。
なので、サンフランシスコにいけばサンフランシスコのCommunity Curatorがいて、そこの運営者の色や個性によって同じNextSpaceという場所にもかかわらずまったく違う場所として存在しているのだ。

また、運営をサポートするSaraの肩書きも、Community Builderという肩書きであり、場所を創りだして、中にいる人たちへの相乗効果を促すという意味合いがこめらえている。

だから、Jonathanなりの場がここにはあり、彼自身がどうこの場所をやりとりしていきたいか、というものがそこにはあり、それにそって運営されているのだ。

これは、様々なところで主催や運営をされているスペースにとっても考えさせられるものだと思う。”このコミュニティをどうしていきたいのか”という意識を常に考え、それに沿って場所を運営し、キュレーションしていくものであり、そこには特定のメッセージや思想、意識などがあるはずだと思うし、なくてはならないものなのだ。

それなくして、Coworkingスペースというものも、ただ集まればいい、というような意識であってはならないと僕自身も考えるし、NextSpaceの話を聞いて、さらに痛感させられた。

ひと通り中を案内してもらったが、案内してくれたJonathanはとてもフランクな人で、終始会話をしていて楽しかったし、質問したことに対して事細かに教えてくれた。こういうHospitalityあふれる人によって、コミュニティがきちんと運営されていくのだろう。

NextzSpaceの利用自体は、一ヶ月単位、三ヶ月、半年などの契約で利用でき、24H/7Dayで利用できる。もちろん、ONE DAYでの利用でも可能だが、8;30−17;30のみの利用である。

また、イベントやパーティなどの多くが18時からだが、参加も強制ではなく、人によってはそれぞれ自分の家に帰って家族と団欒するなどの時間を積極的に設けており、自由でお互いの個性や生き方を尊重している。

家族や仲間を大事にしつつ、オンの時間に、充実した時間を過ごしつつ、コミュニティの仲間とときに団欒する。自由で楽しく、それでいてクリエイティブな場所なのだと思う。

もちろん、毎日ここに来る必要性もない。それではただの遠隔オフィスになるだけである。Coworkingにいる人達は仲間であり、場所であり、そこで語らうこと、議論や情報を共有することが大切なのだろう。お邪魔させていただいた時間だけだったが、楽しい時間を過ごせました。

Jonathan、Sara,ありがとう!


2011/08/16

これからの政治を語る材料としての玉音放送

8月15日は、日本においては終戦記念日です。

毎年この時期になると、戦争に関して深く考えてしまうものです。

なぜ終戦記念日であったかというと、1945年、当時の昭和天皇が戦争終結の放送、いわゆる玉音放送を全国民に対して行った日なのは、おそらく教科書などで知ってると思います。
そして、この放送によって、日本人は初めて天皇の肉声を聞くことになりました。

玉音放送。おそらくきちんと聴いたこと、読んだことがある人はそこまで多くないのかもしれない。しかし、この放送こと、これほど人々のことを思い、そして戦争を行った責任に対して、ここまで自分の声で、自分の意思で表明した人は多くないのかもしれない。

’戦争’という、もうあとにも引けない状況において、戦争の全責任を痛感し、あとにひけない物事にけじめをつけること。これこそ、ここから学ぶべきことだと思います。

もちろん、戦争を始めること自体が、天皇自身の手でないことであったとしても、最高責任者として責任をまっとうしようという意識をもっていることは素晴らしいと思います。

物事は、始めるは易し止めるは難し、という言葉を、その社会的立場と責任をもって全うするということを、今一度考えていくべきなのではないでしょうか。

この文章、この内容こと、いまの時代に政治に必要なものではないかと考え、全文を書いてみました。よければ読んでみてもらえればと思います。

先に現代語訳を書いております。後半に原文も載せてます。動画でも、当時の音声と映像を交えてありますのでそちらもどうぞ。



<現代語訳>

私(昭和天皇)は、今の戦争の状況と日本の現状を深く考えた結果、この戦争を収拾しようと思い、忠義をもった日本国民にお話します。
私は帝国政府に、アメリカ、イギリス、中国、ソビエトの四国に対し、共同宣言(ポツダム宣言)を受諾することを通告させました。
もともと日本の平和及び、世界の国々の発展を共存していくことは我が歴代の天皇先祖達の残してきた教えであり、私も大切にしているところであります。
アメリカ、イギリスと戦争を行ったのも、日本の自立および東アジア全体の平和を願うためであり、他国の主権を犯し領土を侵略するようなことは、もとより私の意志ではありませんでした。
開戦から4年がたち、我が日本軍は勇敢に戦い、我が一億の国民も身を捧げ、各々最善を尽くしたのにもかかわらず戦局は決して好転せず、また世界情勢も我々に有利にはなりませんでした。
そして敵は新たに残虐な爆弾(原子爆弾)を使用してむやみに罪なき者を殺傷し、その被害の及んだところは本当に計り知れません。
そしてなおもこのまま戦争を継続するならば、最後には日本民族の滅亡を招くのみならず、全人類の文明を破壊することになりかねません。
もしこのようなことになったら、一億もの日本国民をあずかっている私としては、歴代先祖達にどうあやまればいいのでしょう。このことが、私が政府より共同宣言を応じるに至った理由です。
私は日本帝国と共に、終始東アジアの解放に協力してきた諸国に対し大変申し訳ないと感じずにはいられない。
戦地で死に、あるいは殉職したものやその遺族のことを思うと身が張り裂けそうな思いです。
また、戦争でケガをしたり、家、仕事を失った者の保証については私の心を深く痛め、心配しているところです。
思うに、今後日本の受けるであろう苦難は大変なものであり、日本国民の口惜しい気持ちは私にもよくわかります。
しかし、私は時代の流れに従い、堪え難きを堪えて、忍び難きを忍び、このようにして今後の永遠の平和をもたらしたいと思います。
私は、我が日本という国を守ることができ、私に忠実であったあなた達の真心を信頼し、常にあなた達と共にありました。
しかし、感情にかられて、みだりに事を荒立てたり国民同士が争い、互いに時局を乱して、それによって人の守るべき道を誤り、世界の信用を失うことは私が最も戒めるところです。
これらを我が国の子孫に伝えていき、日本は不滅であると信じ、今後の道のりは重く遠いけれど、全員の力で日本の将来の再建に傾け、道義を守り、固い信念を持ち、我が国のよいところをさらに発展させ、世界の流れに遅れようにしていきましょう。
わが日本国民よ、この私の言葉をよく心にとどめて行動してください。

<原文>
朕深ク世界ノ大勢ト帝国ノ現状トニ鑑ミ非常ノ措置ヲ以テ時局ヲ収拾セムト欲シ茲ニ忠良ナル爾臣民ニ告ク
朕ハ帝国政府ヲシテ米英支蘇四国ニ対シ其ノ共同宣言ヲ受諾スル旨通告セシメタリ
抑々帝国臣民ノ康寧ヲ図リ万邦共栄ノ楽ヲ偕ニスルハ皇祖皇宗ノ遺範ニシテ朕ノ拳々措カサル所
曩ニ米英二国ニ宣戦セル所以モ亦実ニ帝国ノ自存ト東亜ノ安定トヲ庶幾スルニ出テ他国ノ主権ヲ排シ領土ヲ侵スカ如キハ固ヨリ朕カ志ニアラス
然ルニ交戦已ニ四歳ヲ閲シ朕カ陸海将兵ノ勇戦朕カ百僚有司ノ励精朕カ一億衆庶ノ奉公各々最善ヲ尽セルニ拘ラス戦局必スシモ好転セス世界ノ大勢亦我ニ利アラス
加之敵ハ新ニ残虐ナル爆弾ヲ使用シテ頻ニ無辜ヲ殺傷シ惨害ノ及フ所真ニ測ルヘカラサルニ至ル
而モ尚交戦ヲ継続セムカ終ニ我カ民族ノ滅亡ヲ招来スルノミナラス延テ人類ノ文明ヲモ破却スヘシ
斯ノ如クムハ朕何ヲ以テカ億兆ノ赤子ヲ保シ皇祖皇宗ノ神霊ニ謝セムヤ是レ朕カ帝国政府ヲシテ共同宣言ニ応セシムルニ至レル所以ナリ
朕ハ帝国ト共ニ終始東亜ノ解放ニ協力セル諸盟邦ニ対シ遺憾ノ意ヲ表セサルヲ得ス帝国臣民ニシテ戦陣ニ死シ職域ニ殉シ非命ニ斃レタル者及其ノ遺族ニ想ヲ致セハ五内為ニ裂ク
且戦傷ヲ負ヒ災禍ヲ蒙リ家業ヲ失ヒタル者ノ厚生ニ至リテハ朕ノ深ク軫念スル所ナリ
惟フニ今後帝国ノ受クヘキ苦難ハ固ヨリ尋常ニアラス
爾臣民ノ衷情モ朕善ク之ヲ知ル
然レトモ朕ハ時運ノ趨ク所堪ヘ難キヲ堪ヘ忍ヒ難キヲ忍ヒ以テ万世ノ為ニ太平ヲ開カムト欲ス
朕ハ茲ニ国体ヲ護持シ得テ忠良ナル爾臣民ノ赤誠ニ信倚シ常ニ爾臣民ト共ニ在リ
若シ夫レ情ノ激スル所濫ニ事端ヲ滋クシ或ハ同胞排擠互ニ時局ヲ乱リ為ニ大道ヲ誤リ信義ヲ世界ニ失フカ如キハ朕最モ之ヲ戒ム
宜シク挙国一家子孫相伝ヘ確ク神州ノ不滅ヲ信シ任重クシテ道遠キヲ念ヒ総力ヲ将来ノ建設ニ傾ケ道義ヲ篤クシ志操ヲ鞏クシ誓テ国体ノ精華ヲ発揚シ世界ノ進運ニ後レサラムコトヲ期スヘシ爾臣民其レ克ク朕カ意ヲ体セヨ

2011/08/01

「独裁者」チャップリンの演説から、もう一度世の中について考えてみる



1940年10月15日にアメリカ合衆国で初公開され、未だに伝説になっている映画「独裁者」のラストの名シーン。この動画を見るたびに、社会について考えさせられます。

いまの日本や世界の情勢に対して、はたして僕達は考えているのだろうか。

昔よりも今のほうが良い社会だと胸をはって言えるのだろうか。

1940年当時、まだまだサイレント映画とトーキー映画(映像に音声を重ねた、いまの映画の原型)とが入り乱れている時代。

今の時代に比べて、映像表現や映像技術が発達していなかった時代。それでも、この映像から伝わっているものは、当時の時代を反映し、社会情勢を批判するメディアとして、ここまで確立したものはないと思うと同時に、まさにいまの時代でさえも当てはまる普遍なのだと思う。

当時の権力者を批判することがどれだけ大きなことか。そしてそれを笑いと言葉で痛切に批判していることが、はたして今の時代の私たちが行えていることだろうか。はたして、ここで述べれている言葉を、私たちも、考え、表現できるのだろうか。今一度考えてみようと思う。

動画とは別に、セリフと翻訳をまとめた文章を以下に記載しておきます。

I’m sorry, but I don’t want to be an emperor. That’s not my business. I don’t want to rule or conquer anyone. I should like to help everyone if possible – Jew, Gentile – black man – white.

申し訳ないが、私は皇帝などなりたくない。それは私のやりたいことではない。誰に対しても支配や征服などしたくない。ただ、できれば皆を助けたいのだ。ユダヤ人、キリスト教徒、黒人や白人の皆を。

We all want to help one another. Human beings are like that. We want to live by each other’s happiness – not by each other’s misery. We don’t want to hate and despise one another. In this world there’s room for everyone and the good earth is rich and can provide for everyone.

私たちは皆、お互い助けたいと思っている。人間とはそういうものだ。他人の不幸ではなく、お互いの幸せで生きたい。私たちはお互い憎みあったり、軽蔑したりなんかしたくない。この世界には一人一人場所がある。大地は豊かで、皆に恵みを与えてくれるものだ。

The way of life can be free and beautiful, but we have lost the way. Greed has poisoned men’s souls – has barricaded the world with hate – has goose-stepped us into misery and bloodshed. We have developed speed, but we have shut ourselves in.

人は美しく自由に生きられるはずなのに、私たちは道を失ってしまった。貪欲が人の魂を毒し、憎しみをこめて世界をバリケードで封鎖してしまったのだ。貪欲が私たちを悲劇と殺戮へと軍隊歩調で追いやったのだ。私たち人間はスピードを開発してきたが、自分自身を閉じ込める結果となってしまった。

Machinery that gives abundance has left us in want. Our knowledge has made us cynical; our cleverness, hard and unkind. We think too much and feel too little. More than machinery we need humanity. More than cleverness, we need kindness and gentleness. Without these qualities, life will be violent and all will be lost.

富を生み出すはずの機械が、私たちをどんどん貧乏にしてきた。知識は私たちを皮肉屋にした。知恵は私たちを非情で冷酷にした。私たちは考えてばかりで、感じることが出来なくなってしまった。機械が増えれば増えるほど、私たちには人類愛がより必要なのだ。知識が増えれば増えるほど、優しさや思いやりが必要なのだ。そうでなければ、人生は暴力で満ち、すべてを失ってしまう。

The aeroplane and the radio have brought us closer together. The very nature of these inventions cries out for the goodness in man – cries for universal brotherhood – for the unity of us all. Even now my voice is reaching millions throughout the world – millions of despairing men, women, and little children – victims of a system that makes men torture and imprison innocent people.

飛行機やラジオのおかげで、私たちはお互いの距離を縮めることができるようになった。こういった発明品の本質は、人間の良心や、国境を越えた兄弟愛や、私たちが団結することを強く訴えかけることにある。今でさえも、私の声は世界中の何百万人もの人々のもとに届いている。絶望している男女や子供たちのもとに。罪のない人たちを拷問し投獄する組織の犠牲者のもとに。

To those who can hear me, I say: ‘Do not despair.’ The misery that is now upon us is but the passing of greed – the bitterness of men who fear the way of human progress. The hate of men will pass, and dictators die, and the power they took from the people will return to the people. And so long as men die, liberty will never perish.

いま、私の声が届いている人達に言おう。「絶望してはいけない」と。いま私たちの上に覆いかぶさっている不幸というのは、貪欲がただ通過しているだけにすぎない。人間の進歩を恐れている人たちの敵意にすぎないのだ。憎しみは消え去り、独裁者たちは死に絶えるだろう。民衆から奪いとった権力は、また民衆のもとに戻るだろう。人間は永遠に生きることはできないのだから、自由は決して滅びることはないのだ。

Soldiers! Don’t give yourselves to brutes – men who despise you and enslave you – who regiment your lives – tell you what to do – what to think and what to feel! Who drill you – diet you – treat you like cattle, use you as cannon fodder.

兵士たちよ!獣に身をまかせてはいけない!奴らは、君たちを軽蔑し、奴隷にし、生活を管理する。君たちが何をすべきか口を出してくる。考え方や感情にまで指図する!思想を叩きこみ、決められた食事を与え、家畜のように君たちを扱い、砲弾の餌食として使うだけだ。

Don’t give yourselves to these unnatural men – machine men with machine minds and machine hearts! You are not machines! You are not cattle! You are men! You have the love of humanity in your hearts. You don’t hate, only the unloved hate – the unloved and the unnatural!

こんな自然に反する人間たちに身をあずけてはいけない!こんな機械の頭と機械の心を持った機械人間に!君たちは機械じゃない!君たちは家畜じゃない!君たちは人間なのだ!君たちは心に人類愛を持った人間だ。憎んではいけない。愛を知らない者だけが憎むのだ。

Soldiers! Don’t fight for slavery! Fight for liberty! In the seventeenth chapter of St Luke, it is written the kingdom of God is within man not one man nor a group of men, but in all men! In you! You, the people, have the power – the power to create machines. The power to create happiness!

兵士よ!奴隷になるために闘うな!自由のために闘え!『ルカによる福音書』の17章に、「神の国はあなたがたの中にある」と書かれている。神の国は一人の人間や特定の人たちの中にあるのではない。一人一人、君たちのなかにあるのだ。君たち民衆は力を持っているのだ。機械を作り、幸せを生み出す力が!

You, the people, have the power to make this life free and beautiful – to make this life a wonderful adventure. Then in the name of democracy – let us use that power – let us all unite. Let us fight for a new world – a decent world that will give men a chance to work – that will give youth a future and old age a security.

君たちには力がある。人生を自由で美しくする力が!人生を素晴らしい冒険にする力が!だから、民主主義の名のもとに、この力を使おうではないか!みんなで団結しよう!新しい世界のために闘おう!皆に雇用の機会を与えよう。若者に未来を与え、老人に保障を与えよう。そんなまともな世界のために闘おう!

By the promise of these things, brutes have risen to power. But they lie! They do not fulfil that promise. They never will! Dictators free themselves but they enslave the people. Now let us fight to fulfil that promise!

獣たちもこういった公約をかかげて権力を手にしたのだ。だが、嘘だった。奴らは公約を守らなかった。これからも実現させることはない!独裁者たちは自分だけを自由にし、民衆を奴隷にしたのだ。さあ、この約束を実現させるために闘おうではないか!

Let us fight to free the world – to do away with national barriers – to do away with greed, with hate and intolerance. Let us fight for a world of reason – a world where science and progress will lead to all men’s happiness. Soldiers, in the name of democracy, let us unite!

闘おう、世界を解放するために。国境を取り除くために。貪欲と憎しみと不寛容をなくすために。闘おう、分別ある世界のために。科学と進歩がすべての人たちの幸福へと導くような世界のために。兵士たちよ!民主主義の名のもとに、団結しよう!

Hannah, can you hear me? Wherever you are, look up Hannah. The clouds are lifting! The sun is breaking through! We are coming out of the darkness into the light. We are coming into a new world – a kindlier world, where men will rise above their hate, their greed and their brutality. Look up, Hannah!

ハンナ、聴こえるかい?君がどこへいようと、ほら見上げてごらん、ハンナ。雲が消えて、太陽の光が差し込んできただろう?僕たちは暗闇から抜け出て、光のなかへいくんだ。新しい世界に。心やさしい世界に。憎しみも強欲も残忍もないそんな世界に。だから見上げてごらん、ハンナ。

The soul of man has been given wings and at last he is beginning to fly. He is flying into the rainbow – into the light of hope, into the future, the glorious future that belongs to you, to me, and to all of us. Look up, Hannah… look up!

人間の魂には翼が与えられていたんだ。そしてついに人間は飛び始めたんだよ。虹に向かって。希望のに向かって。未来に向かって。輝かしい未来に向かって。君や僕、みんながそこで暮らすんだ。だから見上げてごらん、ハンナ、見上げてごらんよ。


参考
高校英語教科書レビュー : Lesson 20 チャップリンの演説~『チャップリンの独裁者』より~
http://blog.livedoor.jp/eigokyoukashoreview/archives/51770153.html

2011/07/28

今こそ「西部戦線異状なし」を読んでもらいたい

「西部戦線異状なし」という本がある。

おそらく、たいがいの社会科の教科書に載っている本だ。

簡単に内容を説明すると、
第一次世界大戦時のドイツにおいて、西部戦線に投入されたドイツ軍志願兵のパウル・ボイメルのお話。
戦争に参加したはいいけど、戦争に参加した仲間らとたわいもない話をしたり、メシが旨いとかまずいとか、誰が好きとか、仲間が怪我したときにお見舞いに行った話とか、まあそんな話。

しかし、内容は正直言うとそこまで面白いかというと面白くない。
どっちかと言うと普通な話。

でもこの本が社会科の教科書に載るってことは、なにか意味があるわけで、どこか面白いところがあるに違いない。
と思うけど、最後まで特に山場もなくページも終わりに近づく。

そして、とうとう主人公のパウル・ボイメルが1918年10月のある日に戦死してしまう。

「あー主人公死んじゃった。いいやつだったのに…」

と思い、最後のページに。
そして、ドイツ軍の司令部が上層部に一日の報告の一報の一言で本文は締めくくられる。

「西部戦線異状なし、報告すべき件なし」

この一言でおそらくすべてが理解できると思う。
つまり、これまで普通に生活をして、恋をして失恋をして、仲間と馬鹿騒ぎやったり、友達の死を悲しんだり弔ったりする、いたって普通の人間が一人死んだところで、戦争時においては特にさして報告するほどの必要性がないということ。
もっと言うと、司令部らにとっては、戦争に勝てるかどうか、自分たちの利害がどれだけとれるかどうか、ただそれだけであって、人ひとりが死ぬことなんてまったく意味がない。
でも、その死んだ人は、死ぬ間際までそこに確かに生きていたし、普通の人として、そこに確かに生活して生きていたわけであって、そこには膨大な人と関わり、膨大な時間が費やされているにもかかわらず、そこに意味がないと、報告される。

こんなに戦争の虚しさを表現する言葉はないんじゃないだろうか。

本棚にあって、久しぶりに手にとって読んだが、やはり何度読んでも最後のこの一言を読むたびになんとも言えない思いをしてしまう。

たしかに、この書籍は戦争を痛切に批判している本である。
しかし、このセリフはなにも戦争だけに当てはまるものでもない。
いまの日本でもまさにそうなのかもしれない。
人が一人死ぬ、ということがどういうことか。
たしかに、数字上の上では、1人も2人も3人も違いはないかもしれない。
しかし、その数字の裏に潜んでいる、膨大で多くの時間と関わった人は、そこにたしかに存在しているのだから。

数字だけを見ていては何も感じない、と思う人も、その数字の裏にあるものをもっと感じてもらいたい。
もっと、人が”死ぬ”ということがどんなことなのか、考えてもらいたい。
もうすぐ、日本に広島や長崎に原発が落ちた日が近づいている。
今年ほど、多くの人に戦争や原発を考える時期はないだろう。

ちなみに、「西武線異状なし」というタイトルの映画も存在する。

内容は、書籍と同様だが、ディテールなどの違いがあるにしても、痛切に戦争を批判している。
僕個人でも、戦争批判の映画の中でもトップレベルにはいる映画だと思う。
こんな映画が、1930年に作られた(1979年にリメイク)んだから、それから80年以上経ってる今でも人って変わらないのか、と思ってしまう。

ぜひ、お時間のある人は、映画でも書籍でもいいので、読んでもらえたらなと思います。
読んだら、感想など教えていただければと思います。





2011/07/22

空港での待ち時間というニッチな時間にチャンスがある

IMG_1218

国内国外問わず、空港での待ち時間をどう過ごすかはいつも考えるポイント。

フライトまでの時間などはそれなりにまとまった時間で、することといえば本を読んだり携帯をいじくったりがほとんどだと思うけど、それらをもっと有効に活用するためのサービスなどがあればと思ったので、メモがわりに書いてみる。

1.緊急時の体験ブース
Jayne Hrdlicka and David Hall with our newest A320

参照:JAL 機体整備工場&客室教育・訓練センター見学会(6)|客室訓練部レビュー: Kite's Field http://kitefield.air-nifty.com/blog/2010/12/jal-cb7a.html

飛行機に乗ったときに必ずあることの一つに、緊急時の酸素マスクやライフジャケットの着用の仕方のデモやレクチャーがある。飛行機のトラブルなど、着陸のための安全確保や緊急脱出など、コトが起こったときに行わないと命に関わることの一つで、航空会社は説明を義務付けられている。しかし、いざレクチャーが始まっても、それをきちんと見たり真剣に聞いている人がどれだけいるか、いつも疑問視してしまう。

もちろん僕は毎回真剣に聞いていますよ。しかし、実際にコトが起こったときに、いざ自分が使えるかというと、やはり実物を触ったこともあまりないので、スムーズにできるかどうか不安もある。

だったら事前に、しかも実際に体験することで、いざというときの不安を解消できるのではと思う。キャビン・アテンダントの学校などで航空機内を模した機内を使った模擬を行っているが、それを乗客にも体験させるブースがあれば、より身近に感じることと思うし、子どもとかはアスレチックみたいな感覚で楽しんだりすることで、楽しみながら覚えることもできるのでは。

これは高速のSAなどで車同士の衝撃のデモやエアバックやシートベルトなどのデモでも使えそうで、普段なかなか意識しないことも、実際に自分がいまから飛行機なり車なりに乗るときにすることで、危機意識を醸成する機会としてベストだと考える。

2.iPadなどの電子書籍貸出ビジネス
iPad

空港の待ち時間、そしてフライト時間などのまとまった時間を有効にすごす手段して、雑誌などの読書は有効だと思う。売店などで雑誌が売ってあって数冊ほど購入して航空機内に乗り込むことはよくあるが、考えてみるとそれってかなりかさばるし、読んだあとの処理をいつも考えてしまう。

ということで、雑誌や書籍などをDLしてあるiPadや、Kindleが借りれたら便利だなと思うで、そういったレンタルビジネスはありだと思う。待ち時間だけの利用でもいいし、機内に持ち込むならフライト時間に応じた課金することで確実に利用の課金モデルはできそう。

到着した空港で返却すれば、今度はその空港から離陸するユーザーに対してすぐに利用できるので、使用サイクルとしてもかなり楽になる。またよく機内の雑誌なども時間があるから隅から隅までじっくり読んでしまう人も少なくないので、貸しだした電子書籍内での広告枠を売ることで広告ビジネスとしても見込みがあると思う。

ちなみに、一日の乗客数は羽田空港で14万人/日
航空:首都圏第3空港の必要性-羽田空港の利用状況-〔資料3-1〕 – 国土交通省
http://www.mlit.go.jp/koku/15_bf_000750.html
なので、その内の10%が利用したとしても、それなりに効果はあるのかなと。

また、札幌や関空や福岡などの空港と連携することで、より相乗効果も生まれそう。
(ちなみに、飛行機の離陸時などでの電子端末の利用は禁止されているので、そのあたりのモラル問題は別ですので、利用の際は気をつける必要はある)

3.待ち時間で、プチ英会話レッスン

すでにやってるところもあるみたいですが、待ち時間で簡単な語学レッスンができるといいですよね。海外旅行で一番不安なことの一つに言語問題があると思います。

旅行雑誌などで、旅行に必要な会話の定型文や質問文などが書いてありますが、いざ実際に使うというときにスムーズにでる人はすくないと思う。緊張したり、発音が悪かったりとあると思うので、行く前に不安を解消するという意味で、簡単なレッスンができるといい。

なにも教科書とかは用意する必要性はなくて、もってる雑誌などの定型文などをもとに実際に喋ってみるなどの会話を15分とか30分程度できるブースがあると、より海外旅行が楽しめることは間違いない。

他にも、日本ではなかなか見ないけど海外だとよくある電源チャージブースは、もっと日本でも普及していいと思う。充電している間、サイネージに現地のニュースなどの情報が表示されるとなおいい。ただ充電を待ってるだけでなく、用意してあるタッチパネルから現地のいまの情勢や天気、最新のニュースをもって海外に行くことで、時間を有効に使える。

他にも考えたら色々と出てきそうなので、なにか思いついた人がいたらコメントをもらえたらいいなと思います。


Zenback