2011/11/03

動画から伝わるその街に対する愛情

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街の風景や様子を表現するものとして静止画や動画があると思います。
そうした中その街の魅力を表現するためにどうすればいいのか、とよく考えます。
外から来た人だからこそ街の魅力を発見することもあるでしょう。
また、実際にその土地に住んでいる人が、その土地を愛し、そしてその自分の素直な気持ちを表現することもあるでしょう。

そうした中、最近見た映像の中で、なんども見ては感動してしまう動画があります。

A Year in New York from Andy Clancy on Vimeo.


この動画は、NYに住んでいる Andrew Clancy さんという方が、実際に自分の足で見て回った街の様子を、一眼カメラのCanon 7Dなどで撮影したものを編集した動画です。
自分が先日までNYにいたということもあるでしょうが、この動画からは撮影者の愛情がひしひしと感じると同時に、誇張することなく、自分が見たありのままの街の様子を、一年の中で経た季節の様子を映像におさめています。
この動画を見るたびに、なんてこんなに街を愛してる人なんだろう、と感じさせてます。
彼は、この動画についてこんなことを語っています。

It seemed like a never ending project and you could stay filming life in New York for a long time. But eventually I put my camera down and started to edit. Here’s the end result, it’s a bit rough and ready but that’s life in the Big Apple I guess.

「この撮影は、終わりのないプロジェクトだと思った。しかし私はカメラを置いて映像を編集した。拙いものかもしれないが、これが私が思うビックアップルの生活です」

これほどの気持ちをもって、街のありのままの美しさを感じさせる動画を見たことがなく、この動画を見た瞬間あまりに感動してしまいました。

同じく、NYの街の様子を、今度は軽やかに映しつつ、その美しさに見入ってします動画です。



この動画は、「Life+times」(http://lifeandtimes.com/empire-state-of-mind)というWebに載せられている動画でした。
多種多様なモデルがNYのあちらこちらを軽快な踊りと一緒に街の様子の様々な様子が映しだされています。
起用されているモデルは、白人や黒人、アジア人など、NYの異国の人たちをきれいに表現しており、街やモデルの美しさと、JAY-Zの「empire state of mind」の曲がうまくマッチし、NY全体の楽しさや様子が伝わってきます。

JAY-Zの「empire state of mind」自体が、2009年に誕生した曲ながら、NYを賛美する歌詞からも、NYを表現する曲と言ってもいいものだと感じると同時に、それをうまく街の様子とマッチングしたこの動画も、よく見て曲自体を口ずさんでしまいます。
また、歌詞をじっくり読むと、NYに対する愛情やNYで育ててもらったマインドに感謝する曲がわかります。
NYという街自体が、そこにいるニューヨーカーたちに対する愛情と自信を与え、そしてそこにいる人達がNYという街自体を構成し、NYという街に誇りと尊厳をもって暮らしているのも、漠然とながら感じます。そして、アメリカという街自体の活性の街、世界の街という意識をもっているところなのだと思います。
ちなみに、原曲はこちらです。本家の動画は、まさにその歌詞が示す様子を謳っているまさにそのとおりな内容が素晴らしく、まさにNYの曲というものだと思います。



今度は違った角度から、街を表現している動画を。




ミシガン州の都市グランドラピッズ。ミシガン州の中でも、比較的都市部な街でありながら、ニューズウィーク誌の「アメリカの死にゆく都市ベスト10」に載ったという記事をうけ、それをうけた地元の人たちが立ち上がり、自分たちの街を表現する方法を模索しました。
その中で、街の様子を音楽にあわて、「リップビデオ(音楽に合わせて口パクをする)で街のMVをつくる」というプロジェクトが立ち上がり、街全体が1つになってこの大きなプロジェクトを完成しました。
曲のもとになっているのはドン・マクリーンの名曲「American Pie」(https://www.youtube.com/watch?v=uAsV5-Hv-7U)。グランドラピッズのダウンタウンを中心に、8分以上もあるこの動画なのですが、実はノーカットで撮影されているのです。
動画の制作には、地元ローカルテレビ局や同街を拠点とする映像プロダクションが制作に全面協力。制作費も、地元企業などから寄せられ、40000米ドル以上もの予算が集まったという。

およそ制作やリハーサルのためになんども練習をしたことでしょう。
そして、このMVを作る、というそのために、街全体が一丸とあり、目標に向けるだけのモチベーションは、やはりこの街を愛してるというそれぞれの思いがあったからからこそでしょう。
曲ももちろんだが、このMVを見ながら、映っている人たちの熱い思いや愛情がこれもひしひしとつながり、初めてこの動画を見終わった最後には思わず涙を流し拍手をしてしまうくらい、本当に素晴らしいものでした。

メイキング映像、撮影テスト、リハーサルのそれぞれの動画を見ると、その参加している人たちの熱い思いがさらに伝わると思います。

Behind the Scenes - Grand Rapids Lip Dub - Rehearsal Footage from Skyward Visual on Vimeo.

(メイキング映像)


(撮影テスト)


(リハーサル)


こうしたそれぞれの動画に共通するもの。
それは”その街への愛情”だと思います。
どんなに動画的なスキルやテクニックなどをもっていても、その街や風景の良さを引き出したり映像を撮るためには、ありあまるくらいの思いや愛情がないとここまでのことはできません。
それはつまり、人に対して感動や思いを届けるということは、それだけ、その製作者や撮影者の思いが反映しているということです。
そして、それは動画や作品に限らず、あらゆる行為にも同じことが言えると思います。
どれだけその対象に対して思いを抱けるか、そしてどれだけ情熱や愛情をもって接し、考え、行動できるかだと思います。
それはつまり、ITの技術云々などではなく、どれだけ思いを抱くことができるだけの経験や体験をし、そして感情の起伏をもち、そしてそれを表現したかで決まることだと思います。
ときに嬉しく、ときに悲しく、そしてときに喜ぶ。そんな様々な思いを経験をすればするほど、その対象に対して愛情や思いが比例してくるものだと思います。

自分の仕事に愛情をもって接することができるか、自分の住む街、自分の住む国、自分とつねに接する相手。

どれだけその対象に対して考え思いを抱けているか。今一度考えていきたいと思います。
こうした思いをもつことで、東京や自分の地元だと福岡、そして日本という国を愛することができるか。
そういうことを、もっと考えていけたらと思います。

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