2013/01/09
繊細なタッチで描く綺麗な鳥のポストカードと、手紙を書くことの良さを改めて考える
2013年もあけて7日ほどたち、色々と今年をどう動いていくかをしっかりと考えなきゃと思っています。同時に、年始にいただいた年賀はがきを先日すべて返信し終わったところでした。昔は携帯もまだあまりなかったため、中学や高校時代には友人宛に凝った年賀はがきを書いたものでした。時代が移り変わり、TwitterやLINEなんかでさくっと「あけおめ!」とコメントしあったりするのが次第に当たり前になってきたりしているが、そうしたインスタントなやり取りに対して、ときおり虚しさを感じるときもある。SNSでつながりができていることで、いつ、どこで、誰が、なにをしているかがわかったり、昔の友人とFacebook上でつながることで、日常のことが垣間見えすぎることに対して、つながりすぎている感覚をときおりもったりする。そのため、最近はSNSよりも本を呼んだりシェアハウスで友人を読んで鍋をしたりといった、じっくりと考えを巡らせたりまわりの友達とのなにげないやりとりの大切さを大事にしている。
年賀はがきに関しては、絵柄のあるはがきに手書きで書いて返信をしたが、手書きでなにかを書く、ということで最近手紙を書いてみようかなと考えてます。あまり字が綺麗なほうではないけれども、最近はPCやスマートフォンでテキストを書くのではなく、できるだけメモでアイディアを書きなぐったりして五感を使ってメッセージを書き綴っています。
手紙は、送る際に相手に対してテキスト以外に例えばどういった紙を使うか、どういう便箋を使うか、文章になにを書くか、どんな字で書くか、分量はどれくらいか、などを考えることで、相手と自分とをじっくり向き合う時間だと感じます。だからこそ、しっかりと考えを伝えたいと思う人や手紙というアナログなもので文章をしたためていきたい。そうした思いをもって書いていきたい。
そんなことをふと思ったときに、ちょうど去年くらいに面白いポストカードを見つけたので、ふいに買っていたカードを持っていたを思い出した。綺麗な日本の鳥の絵柄が描かれているポストカードで、しかもカードを開けたらモチーフになっている鳥が飛び出る立体カードの仕様になっている。どこで見たかもう忘れてしまったんだけど、たまたま見つけた瞬間に、「お!」と思っていくつか買ったのを覚えている。買ったはいいけどそのままにしていたんだけど、手紙を書くことをやっていこうかなと考えたりしていたので、昔の友人に手紙をこれで送ろうかなと思って棚からひっぱりだしていたところでした。
(ユカワアツコさん公式サイト)
このポストカード、色々と調べてみるとこのポストカードを作ったのはユカワアツコさんという宮城県出身の方が作られたもので、元々雑誌の編集をやってから、イラストに入った人のよう。鳥好きなユカワさんの鳥たちに対する愛情とその観察眼のすばらしさが、この絵のタッチからものすごく感じられて、いまいち鳥の種類とかを知らない自分でさえも、綺麗だなと感じるポストカード。
トビダストリーと呼ばれるこのポストカードは全部で8種類あり、スズメやツバメ、ユリカモメ(上にある写真は僕が持っていたカード)、シジュウカラ、ヨタカ、カワウ、ハクセキレイ、アケガラとあり、ポストカードにはすべての鳥の鳴き声や季節と鳥の様子を綴った説明がしてあり、日本古来からある鳥を愛でたり昔から鳥に対して日本人が抱いていた考えなどを読むことができます。
(上記3点画像、倉敷意匠より)
また、2010年にはユカワアツコ個展「Tobidustry」という個展も開催しており、鳥をモチーフに描いた作品を展示していたりしていたみたいです。見たかったなと思うので、今後開催されるときには足を運んでみたいなと感じました。
さらに、ポストカードだけでなく「小鳥ならば」冊子も作成されており、季節や鳥の説明を合わせた綺麗な冊子だなと思っています。
こうした、日本にある繊細な様子をしっかりと描き出している作家さんってすごいなと思うと同時に、こうした温もりとちょっとした遊び心がある手紙をしたためるのもありだなと思います。日本は四季があり、その四季おりおりにはそれぞれの顔があり、その様子を感じることで、季節の楽しみを味わうことができます。春には春の楽しみ方、夏には夏の楽しみ方があるように、春には春の鳥や花があり、それらを愛でることを昔の日本の人や季節が過ぎ去っていくのを味わっていたのだと思います。こうしたカードでちょっとした挨拶や手紙を送るのも、昔の人が季節にあわせて歌を歌ったり詩を綴っていたものに近いのかな。
このポストカード、倉敷意匠というこちらのサイトで買うことができ、ここに一覧が載っています。倉敷意匠のサイト自体も、温もりを感じる作品が多く並んでおり、手作りでつくった文芸品や工芸品のよさを感じさせます。興味のある人はぜひ、こうしたカードで誰かに手紙を送ってはどうでしょうか。
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