2013/06/28

『パブリックシフト ネット選挙から始まる「私たち」の政治』を上梓しました。

6月27日、カドカワのミニッツブックより、『パブリックシフト ネット選挙から始まる「私たち」の政治』を上梓させていただきました。

内容は、日本におけるネット選挙の解禁を1つの転換点と捉え、インターネットによる選挙運動という事象のみならず、ネット選挙が解禁されたことで政治とITとの距離が近くなった、そして、その先の未来として、私たちの社会に対する認識や日々のあり方がどう変わっていくのか、といった点を踏まえながら書かせていただきました。

タイトルにある「パブリックシフト」という単語は私の造語で、"パブリック”という、いわゆる「公(おおやけ)」の担い手が、これまでの政治家主体から市民である私たちへと、これから移行していこうとしている様子を描く単語として、作った言葉です。

欧米や中東などを見ても、一般市民の人たちが声を上げ、社会問題に対して取り組む動きが、ますます加速していっています。また、ライフスタイルの多様化や、価値観の多様化、グローバリゼーションなどの動きが起きている中、政治家個人がすべてを把握し、理解し、執行していくことに対する限界を迎えてもきています。こうした時代は、社会に対する主体性を、私たち個人がよりもたなければいけない時代になっているのだとも言えます。

そうした、これからの未来を見据える意識としても、マインドをチェンジしていく必要性があり、そして、社会の担い手が自分たちであることを認識し、政治家は私たちの活動をサポートする役割へと、変化していくことこそ、未来に対して意味のある社会システムになっていく可能性を秘めているのではないでしょうか。

そんなことを、これまであまり大きな変化のなかった日本において、2011年の東日本大震災などをきっかけに、ソーシャルメディアによる集合知やソーシャルの力によって作り上げるクリエイティブだったりマッシュアップというものが多く生まれてきており、パブリックシフトの素地ができているのでは、ということも踏まえて、このタイミングにこそ、いい言説になっているのではないだろうか、と考えました。

ネット選挙というものを選挙や政治という小さな事象に留まらせておくのではなく、ネットと政治との関係性が変わってくるという大きな視点で見た時に、日本でこれからくる様々な動きに対する1つのエポックメイキングな出来事であるのだと考えられます。そうした内容は、いまのところ、ネット選挙関連の書籍でもあまり見られていない言説かなと思うので、ぜひお手にとって読んでいただければと幸いです。

2012年5月に発足したOne Voice Campaignは、約一年でネット選挙の解禁を達成したという意味において、この1年での周囲の盛り上がりや、私たちが声をあげていくことで法律が変わったという1つの成功体験になったのではと考えます。

人を巻き込み、大きな盛り上がりを作るためには、熱量とポップさ、カジュアルさやビジュアルなどのクリエイティブなど、様々な要素が必要となってきます。そうした意味でも、One Voice Campaignは色々なみなさんからの協力のおかげで大きな盛り上がりを見せたという意味で、「みんな」で変えた法律、「みんな」で作ったムーブメントだと言えるものでした。まさに、ソーシャルムーブメントと呼ぶに相応しい21世紀型の社会運動の1つの形だったと感じています。

今回の書籍は、版元はカドカワの電子書籍レーベルのミニッツブックから上梓させていただきました。ミニッツブックは、数十分で読める電子書籍というフォーマットともとに、空き時間やちょっとした時に気軽に読んでもらえる内容を軸としています。そのため、『パブリックシフト』も一般の人にも分かりやすく書くことを基盤に置いていたため、深い考察などまでは、文字数の関係等もあり掲載できていませんが、伝えたいことのエッセンスは凝縮して書いています。この続きなどは、また次の書籍や別の機会で補完したり次の取材などをもとに書いていこうと考えています。

また、今回の書籍は、MON-DOUというディスカッションサービスの中の議論で生まれた論点などをベースに書き下ろしたものになっています。自分が考えていることを自分の中で消化するのではなく、他人からの違った視点などをもとに考えを整理するという意味においては、書くという行為自体も他人が必要な部分と、一人で集中して書き下ろす部分の両面があるのかなと思います。自分の中もまだもやっとした状態のアイデアを人に見せることで生まれるコラボレーションという意味においても、これからの何かの創作活動としての1つの新しい取り組みから生まれた書籍の形なのかなと思います。

今回の内容は、ぜひ多くの方々に読んでいただきたいですし、読んだ感想やご意見などをぜひ僕自身も聞きたいので、ぜひ感想などはTwitterなりメールなり、よければブログなどで書いていただけると嬉しいです。


『パブリックシフト ネット選挙から始まる「私たち」の政治』

はじめに ネット選挙解禁でインターネットの政治の関係が大きく変わる?
1. ネット選挙のこれまでとこれから
2. 政治家と有権者の関係がシフトしていく
3. オープンガバメントが築くこれからの社会のあり方
4. 自分ごと化する政治
おわりに パブリックシフトが起きている社会に向けて

参考資料 「公職選挙法の一部を改正する法律」について
注釈
あとがき



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