2013/06/09

金沢のアーティストたちが集う発信の拠点「問屋まちスタジオ」

先日、友人の結婚式で飛騨に行ったついでに、金沢にまで足を運んできました。そこで、金沢駅から10分ほどのところにある「問屋まちスタジオ」を訪問しました。

問屋まちスタジオ」は、2010年5月に、金沢美術工芸大学と協同組合金沢問屋センターが「問屋町の街づくりに関する協定」を結び、アートを活用した新しい街づくりの取り組みとしてプロジェクトがスタートしました。その発信の拠点として2011年3月に、問屋センターから提供された旧印刷工場を活用し、「問屋まちスタジオ」は立ち上がりました。


金美(金沢美術工芸大学の略)の卒業生たちや現代美術のアーティストたちの制作活動や発表の場などのギャラリーとして機能しており、また、中にはアーティスト・イン・レジデンスとして、アーティストやクリエーター、キュレーターたちの交流の場としても機能しています。


中は、さすが元印刷工場と言っただけあり、無骨な中にホワイトキューブな空間が広がっており、ギャラリー展示やパフォーマンスをするのに十分なスペースを持っています。


ちょうど伺った時は入れ替えなどの時期だったみたいで、大きな展示はされていませんでしたが、壁には、これまで活動していた活動の様子などを写真で掲示していたりしていました。



金沢市の問屋町は、元々問屋業を営む会社が集合した場所でもあり、昭和40年代の古い面影をもつビルが立ち並ぶ地域でもあります。「問屋まちスタジオ」の場所は、9つの会社が長屋状に連れなった建物のひとつです。また、大きな県道が近くを走っており、広々とした道路に面した建物と地域は、多くの人たちが集まる場所として、最適な地域とも言えます。

ただ、こうした街づくりとして機能するためのスタートした場所も、問屋町というかつての工業地域の中にあるということで、気軽に一般の人が足を踏み入れるような雰囲気でもなく、夜になると付近は者静けさが多少漂う場所でもあります。活動を初めて2年が経った中、じょじょに地元の人たちにも活動を知ってもらっているようで、こうした活動は長期的な視野を持って活動しながら、地域の人たちと一緒に少しづづ前に進めていくことが大事です。場所柄たしかに週末や夜は人が普段は足を踏み入れない場所だからこそ、「問屋まちスタジオ」がある、という目的を持って訪れる人が増えれば、おのずと盛り上がりを見せていくと思います。

街づくりやアートセンターというのは、建物というハードのみならず、そこに集まる人たちが集うためのソフトの力も必要となります。地域の人たちとアーティストが集う場所として機能するためには、アートの力、建物の力、そして地域の力も必要となります。ハードとソフトという両輪が上手く周ることで、コミュニティの盛り上がりを作ることができます。また、ハードも何か新しいものを1から作るのではなく、こうしたすでにあった建物をリノベーションし、その土地の文脈を引き継ぎながら今の時代、そしてこれからの時代に見合った形を作っていくことが求められています。1から作る時代ではなく、利活用する時代こそ、これからのコミュニティデザインに必要な意識なのだと思います。

問屋まちスタジオ」は、比較的若手のアーティストたちが集う場所に、現在ではなりつつあるようで、金沢のみならず東京や地方の人たちも、イベント毎には駆けつけ、集まる場所になっているそうです。

また、こうした場所を市や行政も支援する動きが、金沢でも少しづつ起きつつあるようです。アートやデザインといったクリエイティブな活動は、東京などの都心といった場所ではなく、こうした地方都市から発信されることで、まだまだ発掘されていない優秀な才能をもったクリエーターを見つけることができます。こうしたアーティスト活動やクリエイティブ活動が、最近色々な地域で活発化してきているように感じます。こうした地方の場所を、うまく東京や都心にいる人たちも足を運び、そこから新しい企画やプロジェクトを立ち上げるきっかけになればと思います。

今の時代は、ネットワークがどんなに発達していても、やはり最終的には自分の足で、自分の五感を通じて人と話をしたり、そこの土地がもつエネルギーを感じることでしか、新しい発想や創造力を養うことはできないと思います。まだまだ見つけられていない面白い活動を、もっともっと見つけていくためには、東京以外の地域に足を運ぶことが大事だと思います。





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