2013/06/23

舞台「テレビが一番つまらなくなる日」を観てきた

今日、6月23日は東京都議会選挙。ぜひ、投票に行ってもらいたいです。国会議員よりも、都議や県議のような人たちこそ、自分たちが住んでいる地域をどうしていくか、といったことに対して力を持っています。自分の住んでいる街、自分のいる都に対する意識の表明として、ぜひ行ってもらえたらと思います。

ところで、昨日舞台を観に行ってきました。毎年参議院選挙が行なわれる年に開かれる舞台「テレビが一番つまらなくなる日」。



劇団Tokyo Festivalを主宰するきたむらけんじさんにご紹介いただき、観に行くことにしました。舞台は、ときおり友人が登壇したり招待を受けたりするので好きなんですが、最近行ってなかったな、と思っていた時に面白そうなものをご紹介いただいたので、観に行ってきました。前情報やネタバレ、事前の調べも特にせず、まったくの白紙で観に行ってきました。


内容に関しては、ネタバレしない程度で書くと、参議院選挙の投票日当日。舞台は大手キー局の大日本放送。局内では、投票速報番組の最終リハの直前の時が今回のステージ。大日本放送の女子アナだったマツオさんが出馬するというのが今回の大きな目玉。番組としては、松尾元アナが議員に当選する瞬間を番組で撮影して視聴率を取りたいという思いが工作する。そんなマツオ元アナの議員出馬をよく思っていないイトウさんは、今回の番組の総合司会という設定だ。

そんな時、一枚の資料が局内を駆け巡り大きな問題となる。それは、マツオ元アナが落選するかも、という出口調査だ。5人という枠の中で、とある候補と5位争いを巡っているという。そのもう一人の相手は、ワタナベさん。日雇い労働をしながらネットを駆使してオンラインのネットワークをもつ43歳のフリーターだ。そんなワタナベさん、今回のネット選挙解禁をうけて、みんなから100円を募金として供託金などを含めた500万円を集めて出馬。最低賃金2000円にすることを公約に、若者やフリーター、他にもワタナベさんみたいな人が当選すると面白いのでは、と思っている人たちの支持をうけ、街頭演説などの選挙運動をせずにネットでの活動を中心として選挙運動を展開。その結果、無名の新人候補が当選するかも、という大きな問題にまで発展。

候補者の資料が全然なく、しかもマツオ元アナの当選前提で作られてた開票番組。頭を悩ます番組ディレクター。本番の映像を差し替えに奔走する映像ディレクター。さらに、これだけでは終わらないのだ。色々とヘマをやらかす番組ADのトベのある一言で、ここからさらに急展開が待っている。開票番組にゲストで登壇する政治評論家の言動大日本放送という曲全体を巻き込んだ大きな事件にまで発展することとなり、呆然とする局長。開票番組にゲストで登壇する政治評論家のある言動がきっかけで最後のクライマックスへと続いていく。


選挙という、なかなか興味が持ちづらいテーマを、コミカルでいて、そしてそこにいる人間模様をうまく描いているこの舞台。この舞台のタイトルである「テレビが一番つまらなくなる日」というのも、開票速報番組は普段でいえばレギュラーでやっているドラマや番組がつぶれ、どの局も速報一色となり、視聴者からしたらまったくテレビが一番つまらなくなる日だと思われても仕方がない日となってしまう。

しかし、そんなつまらないと思っている番組の裏では、議員の当選落選という人の人生がかかった大きな瞬間に実は立ち会っているということを、この舞台は気付かされます。みんな、どういった状況であれ、当選落選によって影響を受ける人はたくさんいる、まさに人生をかけたやりとりでもあるんです。速報番組をやっている人たちも一人の人間。番組の直前まで、色々と頭を悩ませたり困ったり喜んだりしているかもしれません。

また、出馬をする人も、出るなら当選したいと思うのは当たり前。そこには、それぞれ出ている人たちなりに悩み苦しみながらもがいているんです。

今までは、出馬する人や議員の人たちの顔というものが見えない状況でもありました。しかし、政治家や候補者たちも僕たちの人間。その後ろには、今まで関わってくれた会社の人たちや友人、家族など、様々なつながりを持って生活しているのです。今回の舞台は、元局アナが出馬ということで、放送局の人としても身内が当選したいと思う気持ちはよく分かります。そんな、人の喜怒哀楽を、選挙という舞台を媒介にして、うまく表現している舞台だったと思います。

しかも、ネット選挙の解禁をうけてでネットを駆使した候補者がいたり、TwitterやFacebookを駆使している候補者が当選しそう、というのは、ちょっと先の未来を映し出しているようでもありました。本当にネットだけで当選するとは思えませんが、可能性はゼロではないですし、もしかしたら、ということが起きるのかもしれません。また、途中に出てくる公職選挙法に関しての話など、小難しい話や実際の選挙の実情をうまく表現している舞台で、よく出てきている舞台だと感じました。

8人という人数ながら、それぞれのキャラが上手く活きていて、しかも舞台も転換せずにワンセットで表現しているのにうまく内容がしっかりしているのは、110分という時間ながら見ていて一切飽きのこない脚本でした。

また、劇団Tokyo Festivalは、役者を抱えず、きたむらさん一人で運営している劇団。登壇している役者も、全部外部の役者さんたちで構成されています。今回で三回目の舞台とうことで、毎回役者が変わっていて、内容もそれに応じて変化をしているというのは、舞台ならではだと思います。

Tokyo Festivalは、「ソーシャルアートユニット」と名乗っているのですが、まさに、普段なかなかとっつきづらいテーマを、分かりやすく、それでにてコミカルに演出することで、社会の問題をうまく表現しようとしているユニットだそうです。今回の選挙以外にも、震災に関する問題や政府の情報操作についてなど、一見お硬いテーマをうまく笑いを織り交ぜながら作り込んでいる世界観は、多くのファンの心を掴んでると思います。

この舞台を見ると、選挙速報や普段の政治の視点も、ちょっとだけ変わるかもしれません。ぜひ、この舞台を見て、今日が投票日の都議選、そして7月におこなわれる参議院選挙に投票に行く1つのきっかけになるといいなと思います。ちなみに、明日6月24日までやっているのですが、ぜひ今日の都議選の投票に行って、この舞台を見て、そして今日の都議選の速報を観に行くとすごく楽しめるかもしれません。

Link
劇団東京フェスティバル「テレビが一番つまらなくなる日」 







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